2008・ベスト10
2008年度に読んだ小説(約200ほど)のベスト10。といっても、あまりに素晴らしい本が多かったため、とても10にしぼれるわけもなく、順位などつけられるものでもなく……ということで、とりあえず10作あげておく。
内田百輭『冥途』(ちくま文庫)
ミルチャ・エリアーデ『ムントゥリャサ通りで』(法政大学出版局)
小川洋子『沈黙博物館』(ちくま文庫)
ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社文庫)
津原泰水『妖都』(講談社文庫)or『綺譚集』(創元推理文庫)
ウラジミール・ナボコフ『ロリータ』(新潮文庫)
ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』(河出書房新社)
古川日出男『聖家族』(集英社)or『アラビアの夜の種族』(角川文庫)
皆川博子『薔薇密室』(講談社)or『ゆめこ縮緬』(集英社文庫)
レーモン・ルーセル『ロクス・ソルス』(平凡社ライブラリー)
以下、次点。というか、殊更印象深い本など。
稲生平太郎『アムネジア』(角川書店)
上橋菜穂子『闇の守り人』(新潮文庫)
川上弘美『龍宮』(文春文庫)
J・M・クッツェー『恥辱』(ハヤカワepi文庫)
ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』(河出書房新社)
佐藤亜紀『バルタザールの遍歴』(文春文庫)
G・K・チェスタトン『知りすぎた男』(論創社)
残雪『暗夜』(河出書房新社)
筒井康隆『驚愕の曠野』(新潮文庫)
ルネ・ドーマル『類推の山』(河出文庫)
飛浩隆『グラン・ヴァカンス』(ハヤカワ文庫JA)
L・P・ハートリー『ポドロ島』(河出書房新社)
アラン・ロブ=グリエ『迷路のなかで』(講談社文芸文庫)
岸本佐知子 編『変愛小説集』(講談社)
もっと多くの傑作に出会えた気はするのだが、これは時間の経過による心変わりだろうか……。まあ、十分の一ほど挙げておけば、スタージョンの法則にもちょうどいい(?)。
来年はもっともっと多くの傑作に出会えますように。